ramenhenzinのブログ

鶏 豚 魚介 カエシ 啜り命

「醤油らぁ麺」らぁ麺屋 飯田商店

2018年10月20日 AM11:30訪問

 

「松戸中華そば 富田食堂」を食べ終え、コインパーキングに500円投入し、今回のメイン「飯田商店」(神奈川県足柄下郡湯河原町)へ向けて、20日AM0:30出発

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あくまで下道にこだわるワタクシ

ここから先の道程が過酷なものになる事
ある程度は想像はしていた

 

国道を利用、夜中でガラガラ空いてる東京の真ん中をすり抜け、神奈川県へ入る
神奈川県小田原までは非常に快適なドライブ、国道100キロで飛ばすのが常識
120キロで飛ばす輩もいる

 

眠気の限界はゆうに超えてしまったが、合間の急なレストルーム欲求が半端じゃない^^;
適度に休憩は取って来たが、仮眠はしてない
でも覚醒してしまって眠れない

 

小田原市にAM3時頃到着

だんだんだんだん道がマニアックになってくる
道路標識も道路の繋がり方も今まで経験した事がない難解具合
夜道の為、安全最優先で向かう
国道135号線、海沿い
夜道はここからがヤバそう

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予想した通り、街灯もなく視界不良、黒い海が真横、なかなかの恐怖感
湯河原町へ抜けるためには、どうやら軽い山岳地帯を通らなければならないようだ
これが激しく夜道不向きの恐ろしい道程(湯河原町の隣接が静岡県熱海市、噴火によって形成されたという温泉街)


街灯皆無、道は狭いし、隣は急な崖だわ、超急カーブと急な坂道だらけ
ヒーヒーヒーヒー言いながらも「健全、安全、好青年」という自作の唄(^◇^;)を歌いながら、何とか凌ぐ(湯河原町に車で行く時は昼間をオススメします。夜は極めて危険です)

 

ヒーヒーヒーヒー言いながら、AM4:00湯河原町へ到着

陸の孤島のような場所ですね
極端に例えるなら、ジブリ映画のような街並みです

 

「飯田商店」の場所を夜中のうちに確認
さすがに風呂に入りたくなり、ネットで検索すると「いずみの湯」がヒット
距離は2キロ、でも静岡県熱海市という住所
今更気づいたが、湯河原町熱海市の真隣なのね(^◇^;)
朝5:00からだと1000円程で温泉に入れるとの事でしばし待つ
おーーー眠気がヤバイヤバイ、気を張ってないと今にも落ちそう
温泉に入って、軽く仮眠気分、しかし落ちる事はなかった
しかし、無料提供の水が本当に美味しい
身体を労わり、不純物が排泄されるような純水

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そんなこんなで時間はAM6時、「飯田商店」へ向かいます
AM6:30に到着すると、既に並びは10人超え、朝7時の整理券を求める連中
いくら土曜とは言え、凄みを実感、マゴマゴしてると後に後に回って行く
AM6:45に並びに接続、それで貰った番号は29番、なのでオープンのAM11:00には食べれません
AM11:30で食べれる団体に割り振りされます

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睡魔に襲われて、有料パーキングでAM8:00から2時間程仮眠し、AM11:15に「飯田商店」に到着、当然11:30にありつける整理券所持団体が既に外待ち
暫し外待ちをし、その間に順番に食券を購入するシステム

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「一度に2食可能か」を女性スタッフさんに確認しOkとの事で、入口横の券売機で「醤油らぁ麺」「つけ麺(濃厚昆布鰹水出汁)」を購入し、再度列に接続

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入店したのは11:40

和を基調に洗練されまくってる内観
外観のレトロ感とのギャップが、これまた味わい深い
女性スタッフさんの衣装たる着物も素敵過ぎます
和を基調に完全に確立された「飯田商店」ワールドです

 

「醤油らぁ麺」「つけ麺(濃厚昆布鰹水出汁)」の順番でお願いする


厨房には飯田将太店主がセンターとなり、麺茹で麺上げ麺の盛り付け&雪平鍋のスープ管理に丼へのスープ割も担当
完全に洗練された動き、一流の中の一流の風格が漂います接客も本当に素晴らしい、一杯一杯飯田店主自らお客さんへ丼を渡す、食べ終えてお店を退く背中に「ありがとうございます」と投げ掛ける
一人一人のお客さんを本当に大事にしている感がマザマザと伝わってくる
ラーメン界以外にも知られてる超有名人
しかし、毎日厨房のセンターを担い一杯一杯自ら提供
これだけ有名にも関わらず、天狗にならない超一流のお人柄
一人一人にありがとうを伝える超一流のお人柄
素晴らし過ぎます
味のみならず、このお人柄の素晴らしさもお客さんの心をガッチリ掴んでるのだと想像します


以下記載内容は
ワタクシの主観に基づく感想の為、飯田商店の表現する味、飯田商店が目指す世界とは当然相違があります
恐れ入りますが、ご了承くださいませ


「お待たせしました」と笑顔の飯田店主自ら「醤油らぁ麺」を提供していただきました
特注の有田焼の鉢がアツアツです


「醤油らぁ麺」850円

https://youtu.be/E5c_K2tnY78

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何ともいえない品格のある鶏と醤油の香りが立ち昇ります


有田焼の特注丼の鉢
…具材…
モモ焼豚
ロースチャーシュー
穂先メンマが2本
三つ葉が3枚

…厳選素材、主な使用食材…カウンターにある説明書より…
モモ焼豚…さがみ豚のしきんぼうを、特製ダレに漬け込み、オーブンで焼き上げました
ロースチャーシュー…さがみ豚のロースを塩などでマリネし、低温調理でしっとりと仕上げました

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…厳選素材、主な使用食材…カウンターにある説明書より…
鶏スープ
スープ素材は鶏と水のみ
丸鶏…比内地鶏名古屋コーチン、山水地鶏
ガラ…比内地鶏名古屋コーチン

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醤油(醤油らぁ麺のタレに使用)
兵庫・群馬・和歌山などから、濃口醤油4種・薄口醤油1種・再仕込醤油1種、計6種類の生醤油を合わせた醤油ダレ


逆浸透膜システム
水に混入するほぼすべての不純物を取り除く、安心安全なピュアウォーター

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スープをいただきます
まず濃く厚く香り高い醤油感が半端じゃないです
さらには鶏の香り高さが目立つ熱々の鶏油、量は程々です
スープを一口飲んだら頭が一気にフル回転し、「なるほどなるほど」と頷いてしまった

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全ての素材は醤油を引き出す為にある感じです
鶏油、ベースの鶏出汁、他全て…
「水、鶏、醤油」の鶏そばとは言え、あくまでも醤油ラーメンである事の大切さをマザマザと気づかせてくれる一杯です

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なので「鶏と醤油が相乗」とか「鶏と醤油が相対」とかの概念がこのスープには存在しません
鶏と醤油を相乗させるのは当たり前、それだけでは物足りない
強いて言えば、鶏油も鶏出汁も醤油を引き出す為の材料もしくは一部となっている感じです
何故ならば、醤油ラーメンだからです
醤油ラーメンは醤油がセンターであるという事がマザマザと伝わってくるスープです
至極美味しいだけじゃなく、基本的な事の大切さを一流に気づかせてくれる無化調スープです

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…厳選素材、主な使用食材…カウンター説明書より…
麺素材
客席奥の製麺室で、毎日製麺しております
「はるゆたか」「春よ恋」「きたほなみ」「チクゴイズミ」「さぬきの夢」など国産小麦に、内モンゴル産天然由来のかんすい、沖縄の塩「ぬちまーす」で、小麦の味を引き出します
醤油らぁ麺専用麺、塩らぁ麺専用麺は、卵を使用しております
また、すべてのらぁ麺・つけ麺において、使用小麦・加水量など、専用に打ち分けております

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麺を啜ります
極めて滑らかな啜り、ツルツルツルツル洪水のように口内に運ばれて、ツルンツルン逆まく舌触り、食感は香り高い小麦粉のお粥の如く溶けてしまう様、喉越しもツルン
断面が長方形、若干平打ち気味で縦幅を薄くしてある印象です
縦幅は薄くしている印象ですが横幅からいって、切り刃は20番手程加水率は黄金比38%程でしょうか?
個人的見解で例えるならば、「らぁめんサンド(岩手県盛岡市)」の切り刃20番加水率38%自家製麺に共通するものがあります(色、啜り具合、舌触り、食感、喉越し)
しかし、「飯田商店」の方が横幅は狭い印象です

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鉢が小さいです
これはスープの希少性からしょうがないとなる処ですが、よくよく考えると小さめ故に濃厚なスープを輩出していると言えるかもしれません
鉢が小さいという事は、必然的に投入出来るスープ量も少なくなる
しかし、スープが麺より下にあるのではラーメンとしては心許ない
鉢が大きければ大きい程、スープ割が多くなり、ある種スープとしての総合体が薄くなる必然がある
鉢が大きければ、醤油ダレの量を多くしてスープ割による薄さを還元すればいいのでは?という考えもあるだろうが、だからといって巨大な鉢になみなみスープにしてしまうと今度は麺量も調整しなければならなくなる
であれば、鉢は小さめで醤油ダレにスープ割の方がコンパクト、若干少ないスープ量が故の余韻も深い
ともあれ、鉢が小さめ故にスープ割による薄さが相殺され、鶏油と鶏出汁に支えられた醤油全開感が伝わる仕様なのではないか?と鉢一つで考えさせられた

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穂先メンマ
シャキシャキ食感から溶けて消えゆきます
フッと一瞬鼻腔に添えて来る発酵臭が余韻、食べ進めの中で味変化のみならず風味変化までつけて来ます(^◇^;)

ロースチャーシュー
厚さは程々、至極シットリとしてます
塩でマリネされ丁度良い塩気、低温調理により旨味が閉じ込められ、サシの効いた肉の旨味の広がり方に、思わず目を瞑ってしまいます

モモ焼豚
こちらも厚さは薄すぎない程々具合、肉の旨味を引き出す特製ダレが絶妙、肉の旨味にオーブンで焼き上げた芳ばしさが合い重なり、肉の旨味の引き出し方がピカピカピカイチに光まくってます

スープと麺を邪魔していない上記具材
邪魔という表現が良くないですね、むしろスープと麺を引き立てる上記具材群

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・キレっキレで重く濃い醤油感を支える熱々で伸びやかな鶏油の香り高さと鶏出汁の厚み、醤油感を全開に味わう為に鶏が一部として存在する印象、醤油を引き立てる鶏という印象、鶏油量が程々、あくまで醤油を引き立たせる程々の量の鶏油
・麺を主軸にスープを味わえる麺の主役さ具合
・麺とスープを際立たせる具材群

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一瞬の隙もありません
「醤油らぁ麺」ここに極まれりにただただ感動です

そして、中盤から後半の食べ進めにおいてもスープの味が変わりません
スープの味が最初から最後まで一定を保ちます
食べ進めの中で、麺の小麦粉がスープに溶け込まないように配慮されてるからだと思われます
スープに第一段階、第二段階が存在しない為、最後まで味ブレが起こり得ない一杯です
最初から最後まで新鮮な状態を味わえるとでも言いましょうか

最後は三つ葉の余韻に魅せられ完食完飲

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美味具合が恐ろしい迄の一杯です
一流の中の一流の味は、全てがある種基本に忠実だから成し得る事とも言える
醤油ラーメンは醤油を味わう一杯であるという基本を気づかせてくれた一杯
ごちそうさまでした

https://youtu.be/E5c_K2tnY78


そして「つけ麺(濃厚昆布鰹水出汁)」の連食へ