ramenhenzinのブログ

鶏 豚 魚介 カエシ 啜り命

「超煮干しそば」 中華蕎麦 會

2018年9月17日 仕事後夜訪問

 


今年、7月7日にオープンした仙南の煮干専門店

昨日と今日は、限定「超煮干し中華そば」をやるとのツイッター情報を入手

前回は、オープン一週間後に訪問
「濃厚煮干しそば」を食べて、高いポテンシャルを秘めてる印象を受けた
それから、どのような変貌を遂げてきたのか
気になります

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18時半頃、入店
暖簾も出来上がり、外灯もちゃんと点いてる
入り口そのものが「會」という事かな?
入り口の形状が「會」に見えました

入店しすぐ券売機があり、「超煮干しそば」と「合え玉」を発券

先客は店主と談笑するお客さんが1人

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中華蕎麦 會

全メニューのベースの作りは「厳選した大量の煮干に牛骨と丸鶏と鰹節等を使って炊き上げた無化調スープに兵庫県龍野市産薄口醤油をメインに香川県小豆島産濃口醤油と魚醤に節を使ったタレを合わせたもの」との事

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淡麗の煮干そばだと、醤油ダレのカエシを2種類の中から選択出来るよう
・通常→薄口醤油+生醤油+魚介
・Type-S→薄口醤油+白醤油+乾物
※香りの強い白醤油、魚介の旨味が凝縮の乾物のカエシで組み合わせるのは、出汁感が凄そうでType-Sが非常に気になります

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牛骨、丸鶏、煮干とは宮城では珍しい
というより
煮干に牛骨のブレンドは宮城で「會」のみですね

女性スタッフに食券を渡し、しばし待ちます
スープは寸胴から雪平鍋へ移し、都度、火入れをしていて丁寧
麺は茹で時間1分と短い


10分程で着丼
「超煮干しそば」 850円
https://youtu.be/FUs10eGibWs

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煮干の香りが立ち昇ってきます
希少性の高いスープは量が少なめ、全粒粉入りの麺は綺麗に折り畳まれております
具は
岩海苔、玉葱、穂先メンマ、低温調理の鶏ムネチャーシュー、提供前に七輪で火を通した厚みのある豚バラチャーシュー

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スープ
やはり思った程の濃度は無く、むしろサラサラしております
煮干粉末のザラザラ感も皆無です
八戸産の背黒煮干を限定メニューの為に仕入れて「超」との事の為、スープ濃度よりエグミ苦味に重点を置いた限定なのか…と思いきや、むしろ食べやすいエグミ苦味
確かに、背黒の濃い出汁と香りはしっかりと出てますが、牛骨と丸鶏の清湯スープのシットリとした上品な旨味に包まれたエグミ苦味の為、食べ難いが癖になってズルズルいっちゃうというよりは、むしろシットリとした上品さに包まれたエグミ苦味という感じです
牛骨の為、豚骨よりも脂が抽出されるはずですが、そこも丁寧にしっかりと余分な脂は排除されており、適度なコク程度に牛脂も絶妙されています
塩気も程々で、化学調味料を使っていない為、むしろスッキリ

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「超エグミ苦味」スープではなく、「シットリ上品さに包まれた濃い出汁のエグミ苦味」スープという感じです
かなりハイレベルな無化調煮干スープです

・牛骨と丸鶏が濃い背黒煮干の出汁を円やかに包み込んでいてシットリ上品
・脂っこさはほぼ皆無、コク付け程度
・無化調スッキリスープに塩気が抑え目、塩気はほぼ醤油ダレに任せている印象

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全粒粉入りの極細ストレート麺
パツパツ系かと思いきや、茹で時間が短いのに適度にモッチリとした食感がある為、加水率は30%ちょい超えと想定されます
切り刃は24番手の断面は正方形の角ストレート極細麺
モッチリ食感に、かんすいのアルカリ濃度を抑えてるのか?かんすいの配合を低く設定しているのか?かんすい臭さが無く、淡白ながら小麦粉の香りが良いですね
国産小麦粉かは不明
ただし、つけ麺には北海道産小麦粉使用の太麺を使用と説明書にある為、同じ製麺所から仕入れてるとすれば、国産小麦粉の可能性が高いと思われます
麺を啜れば
ズルズルズルズル煮干の香りと旨味を纏ってくれて美味しい
麺量が120グラム程な為、あっという間に無くなります

・極細ストレート麺にも関わらず、以外にモッチリ食感
・かんすい臭さが無く全粒粉入り、小麦粉の香りが良い

 


鶏ムネチャーシューはパサパサ感は無く、シットリとした食感が添えられてます
豚バラチャーシューは厚みがあるが、食感はホロホロ系、直前に炙り提供で香ばしい
岩海苔はもうちょっと香りを補助してもいいかなー
玉葱は、若干シナシナしてる為、食感の変化と味変の意味に置いても、もうちょっとシャキシャキ感が欲しい処
穂先メンマは、初食シャキシャキから溶けるように消えていき美味

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合え玉 200円

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同じ麺が使用されてます
魚醤と香味油がお互いしっかり溶け込み合い、魚介の旨味と香りにおいて、かなり良い仕事をしており、このままでも油そば風にバリバリ行ける一杯
先ずは、このまま数回バリバリ啜り、たまらない食べ応えと旨味に絶句します
次に、つけ蕎麦風に「超煮干しそば」の残りスープに、合え玉を投入し啜ります
こちらはシットリ上品です
次に、上記残りスープに卓上の煮干酢を回しかけ啜ります
こちらは、シットリ上品感に酢の酸味が相殺されて、味変としては成立せず
最後に、合え玉の丼底のオイルが勿体無いとなり、「超煮干しそば」のスープを、合え玉の丼側に全投入し啜りまくりスープも完飲
旨しです

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前回よりかなり進化したと思います
スープのまとまりが良くなったのもありますが、背黒、白口とか煮干の種類による味の違いは別として、総合的に煮干の出汁感が前回よりもアップしたと思います
仕入れ状況により、絶妙に煮干を変えているとの事の為、味の安定性には若干欠けてしまう必然はあるかもしれませんが、無化調への挑戦がすばらしいし、何より煮干専門店として提供される煮干の一杯のレベルが高い

個人的には
濃厚というメニューがある為、濃度はこのサラサラでぴったりだと思ったが、限定という希少性と「超」というネーミングならもうちょいエグミ苦味が欲しい処と思った
むしろ、もっとメチャクチャなエグミ苦味が良い
宮城の煮干専門店として、東京の「いづる」に匹敵するくらいの超エグミ苦味に挑戦して欲しい処
むしろ、抜いて欲しい(笑)
店主もエグミ苦味の表現感に納得してないのか?「エグミ苦味足りないすか?」とらーめん変人に聞いてきた処
カエシも薄口醤油メインとの事の為、薄口の特性の塩気の強さをもっと全面に出し、塩気もエグミ苦味に比例させるように様に爆裂させた方がもっと好み
そしたら、個人的な点数は「いづる」と同等に並ぶでしょう


無化調煮干スープの優良店である事は間違いない


かなりの複数食材を使っているにも関わらず、複数故に、味の調整が非常に難関な無化調への挑戦は本当に感心する処


大変、美味しくいただきました

ごちそうさまでした