「煮干らぁ麺〜醤油〜」麺匠 独眼流
2018年6月27日訪問
煮干らぁめん 醤油 780円
https://tabelog.com/rvwr/006636909/
水、煮干、醤油のみです
着丼
小さめの高台丼
煮干の芳香が半端ないです(笑)
丼特性を活かし丼にも熱々が伝わっており湯気からも煮干ぷーーーん
らーめん変人としては微笑ましくなります
まずはスープを一口
おーーーーーこれはこれはこれは…今まで食べた醤油煮干系で一番美味しいかも…美味しいーー!!
煮干、凄い抽出感だ
見た目は清湯ながらも煮干のエグミ酸味苦味まできちんと奥深く出てる
瀬戸内産白口煮干、千葉県産背黒煮干など数種類をブレンド
上面脂は純煮干オイルか?と思ったら、店主曰く「脂だけは若干の鶏油に煮干オイル、さらにはホタテなども隠し味でブレンドしている」との事
アニマル白湯系煮干、乳化系煮干にエグミ酸味は強く感じてはいるが
清湯系ノーアニマルの煮干らーめんでここまでエグミ酸味が抽出されている一杯は初めてです
手間暇かけた濾しが半端じゃなさそう…
醤油はやはり生醤油のキリッとした感じと深い余韻が強いが「醤油らぁめん」よりは抑え気味
この方が煮干が良い感じで全面に出ますね
自家製麺
切り刃20番手、加水率38%、断面は正方形で角の多加水中細ストレート麺
北海道産「はるゆたか」「春よこい」岩手県産「ねばりごし」を使用
極めて美しい麺です
宮城で一番美しいのではないか?とさえ思う
何が美しいか?
先ずは、シルキーな色合い
そして、製麺の段階で、空気と綺麗な水を含ませる多加水です
なので茹で時間ジャストであれば、伸びる事が無く、いつまでもしなやかな麺です
人工合成添加物を使用しない「かん水」を使用し、しかも「かん水」の配合は2%以下(普通は2〜3%使用するのが普通)
当然、クチナシ色素等の着色料も未使用(自家製麺で着色料使う店等無いでしょうが・・)
無添加だけあって、 かん水臭さは皆無だし小麦粉の混じり気の無い透明な香りが味わえる麺
無化調スープとの相性は抜群ですね
店主曰く、朝に打ったモノをその日に提供、 寝かせる事でコシを出すのではなく(熟成、酸化防止剤という添加物を使う隙を与えてしまう)、 麺に程良く空気が入っている事で優しくメレンゲのような舌触りに なっているとの事
啜りが滑らか、舌触りが優しく食感が優しく適度にモチシコ、 喉越しも良い
啜ると麺がスープを持ち上げスープと麺の一体感を楽しめます
その日、提供する麺は毎朝、製麺されます
加水率は湿度によって、38%〜42%と前後します
当然、湿度が高い日は環境必然で麺が水分を必然的に多く含んでいる為、加水率は低くなります
オープン当初は自家製麺ではなく、京都の製麺所から低加水麺を仕入れていましたが、食べ進める毎にスープが麺の粉を吸い込んでしまい、スープの味が食べ終わりには変わってしまっていた事に嫌いがあり自家製麺を始めたと店主、まぁ理由はそれだけでは無いでしょうが・・・
添加物の嫌な臭さが無く、滑らかに啜れて舌触りは優しく、無化調スープとの一体感を楽しめる美しい麺です
兎に角
素晴らしいらーめん店ですなー
醤油らぁ麺に引き続き、2杯も食べた為、店主が挨拶に来てくれました
店主「遠くから来たんですか?」
らーめん変人「いえ大和町からです。非常に美味しいラーメンですねー感動しました。」
店主「ありがとうございます。その内、大和町とか泉方面に移転する予定です。」
らーめん変人「えーーーー本当ですかーーー?」……………
色々お話を伺っておりますと
店主は元々、仙台市泉区の出身らしいです。静岡から移転してきたのも地元というのは勿論らしいですが一番は駐車場の関係でだそうです。
らーめん変人としては大和町に移転してくれれば嬉しい限りです
食材とかブレンドしてるものとか色々伺いました
店主曰く、「足し算して味を出す、化調物添加物使って味を調えるのは非常に簡単。引き算にこそ素材真の旨味があり、そこにこそ本当に美味しい味がある」との事
ウムウムウムウムと美しい哲学に涙ながらに聞き入っていました(涙は大袈裟で嘘です^^;)
いやいや自分も本当にそう思います
化調物は
脳が科学的に旨いと反応するものの事を言うのだし、化学的視点で人為的に調合された化調物は脳を一瞬満たすように旨いのは納得するが、素材を殺してしまう為、染み入るような余韻を搾取してしまう(薬に思えてきた)
無化調の誤解は味が薄いという誤った先入観にあると思う
無化調は味は薄くないです
無化調は素材の旨味をフルに出す事を可能にします
余計なものを排除する為、むしろ味は濃厚で余韻が強いです
ごちそうさまでした
極めて美味しい醤油煮干でした